更新日:2026年08月31日
投稿者:武次 洋一
8月も終わりに近づいてきましたが、今年の夏は全国各地で自然災害のニュースが相次いでいます。
8月中旬には、私たちの暮らす千葉県でも記録的な大雨が発生しました。線状降水帯による猛烈な雨により、道路の冠水や住宅への浸水など、大きな被害が発生しています。
その後も、石川県・富山県では線状降水帯が発生し、さらに福井県でも8月30日に大雨特別警報が発表されました。福井県では、これまでに経験したことのないような大雨となり、浸水や土砂災害への最大級の警戒が呼びかけられました。
そして海外に目を向けると、ネパールと中国の国境付近でも、大規模な洪水や土石流が発生しています。ヒマラヤの山岳地帯という厳しい環境もあり、救助活動そのものが難航しているとの報道もあります。
こうしたニュースを見ていると、改めて感じることがあります。
「災害は、いつ、どこで起こるかわからない」
ということです。
自然災害について考えるとき、私たちはどうしても、
「ここは今まで大きな災害がなかったから大丈夫だろう」
「自宅は川から離れているから大丈夫」
「この地域は大雨が降っても、それほど被害は出ないだろう」
と考えてしまいがちです。
しかし、今回の千葉県の豪雨では、浸水想定区域の外でも被害が発生したとの分析があります。
つまり、ハザードマップを確認することは非常に重要ですが、「ハザードマップで危険区域に入っていないから安心」と考えるのも危険なのかもしれません。
これまでの経験だけでは予測できない規模の雨が降る時代になっていることを、私たちは認識しておく必要がありそうです。
では、私たちは何をすればよいのでしょうか。
まずは、自宅や職場周辺のハザードマップを一度確認しておくこと。
そして、
・大雨のときに浸水する可能性はあるか
・近くに河川や崖はないか
・避難場所はどこなのか
・避難場所まで安全に移動できるか
・家族と連絡が取れなくなった場合、どうするのか
こうしたことを、平常時に一度話し合っておくことが大切だと思います。
災害が起きてから考えるのではなく、何も起きていないときに考えておく。
それだけでも、いざというときの行動は大きく変わるはずです。
私たちは仕事柄、企業経営者の方とお話しする機会が多くあります。
そこで考えたいのが、災害への備えは「家庭」だけではなく、「会社」にとっても重要だということです。
会社が被災すると、
・店舗や事務所が使えなくなる
・設備や商品が損傷する
・従業員が出勤できなくなる
・取引先からの注文に対応できなくなる
・売上が急減する
といった問題が一度に発生する可能性があります。
そのため、重要なデータのバックアップ、緊急連絡網の整備、事業用資産の保険、非常時の資金繰りなど、普段からできる準備をしておくことが重要です。
特に中小企業の場合、大企業と比べて資金や人員に余裕がないケースも多く、一度大きな被害を受けると、その後の事業継続そのものが難しくなることがあります。
「災害が起きたらどうするか」という視点は、経営計画の一部として考えておく必要があるのではないでしょうか。
千葉県の豪雨を見ていると、災害は決してテレビの向こう側で起きている出来事ではありません。
昨日まで普通に生活していた場所が、数時間後には道路の冠水や浸水によって大きく変わってしまうことがあります。
そして、それは千葉県に限った話ではありません。
今年の夏に相次いでいる豪雨や土砂災害のニュースは、私たちに「自然災害への備えをもう一度見直してください」と伝えているようにも感じます。
災害を完全になくすことはできません。
しかし、
「被害を小さくすること」
は、私たち一人ひとりの準備によってできるかもしれません。
9月に入ると、台風の季節も本格化します。
この機会に、ご家庭では防災用品や避難経路を、会社では事業継続やデータのバックアップなどを、一度確認してみてはいかがでしょうか。
「何も起こらなかったから無駄だった」と思えるくらいが、実は一番いい備えなのかもしれません。
被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
武次